紫微斗数

◎仁王般若経陀羅尼◎

仁王般若経陀羅尼(にんのうはんにゃきょうだらに)は、仁王陀羅尼とも略する。『仁王経』(正確には不空訳の『仁王護國般若波羅蜜多經』に所説の陀羅尼である。同経は『般若経』の一種と目されているが、内容的には有徳の王(仁王)が般若波羅蜜多を受持、講説したり、陀羅尼を唱えることによって国家が安泰になるという。中国・日本では、為政者の歓迎を受け、いわゆる護国経典として大流行した。とくに、日本では、『金光明経』・『法華経』として護国三部経の一つに数え上げられている。
東寺講堂の大日如来・不動明王を始めとする尊像群は『仁王経』に基づいた立体曼荼羅である。現在でも、毎年二月二十三日に、京都の醍醐寺で修せられる仁王会ではこの陀羅尼が重要な役割を果たしている。
(本文は種智院大学密教学会編 名著普及会 P535~536より)

古代社会では社会災害、自然災害は鬼神の仕業であって、経の呪力により、鬼神を慰撫しあるいは撃退することができるとした。国土と民衆を保護することが、正法護国であるから、国王は護教者でなければならないのである。
日本ではかつて天皇の即位にあたり、国土の安穏を祈るために仁王会が修された。護国品第五に護国護王が示されているからである。また日本では、般若の空を実体化し、お祓いと結びついて、災難を祓うという意味に解した。人民が信仰をよせ、もっぱら除厄招福の期待によって、この経典が唐代と平安朝時代に流布された。
(本文は真言陀羅尼 坂内龍雄著 平河出版社 P107~108より)
 
*参考サイト*
仁王経 - Wikipedia

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