紫微斗数

◎熾盛光大威徳消災吉祥陀羅尼◎

この陀羅尼は、その名称の示すごとく、「災を消す吉祥なる陀羅尼」であるが、とくに星宿に起因する天変地異を鎮めるのに効力があるという。正式には、熾盛光大威徳消災吉祥陀羅尼と称する。
(本文は梵字大鑑 種智院大学密教学会編 名著普及会P540~541より)


消災吉祥陀羅尼は略して消災咒という。
八世紀の中頃、入唐のインドの僧・不空金剛の訳した『仏説熾盛光大威徳消災吉祥陀羅尼』(大正蔵19巻337頁下)の長い陀羅尼である。

この経は仏の大威徳光により、
悪星退散 善星皆来 招福を説くものである。
インドに古来より発達してきた、天文学、占星術を仏教が採用し、仏の大威徳光により各人の運命を転換するものとした。
当時の天文学である、七星九曜十二宮二十八宿は、高松塚古墳に画かれてある。
不空には『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』(略称『宿曜経』)がある。
天文知識がなくとも、身を慎み、心に悪念なく、この咒をたもてば、日日好日である。
この咒にいう諸星は、七星、九曜、十二宮、二十八宿のことであって、大乗仏教は純然たる太陰暦ではなく、太陽太陰暦を用いた。十九年七潤説をとる。
七星は北斗七星(貪狼星・巨門星・禄存星・文曲星・廉貞星・武曲星・破軍星)。
九曜(曜は光輝)は、太陽(日精)・太陰(月精)・熒惑(火精)・辰星(水精)・歳星(木精)・太白(金精)・鎮星(土精)の七曜に、羅睺星(ラーフ。日蝕や月触を起こすとされる)、慧星(ケート計都)を加えたもの。
十二宮は十二座ともいい、獅子・女・秤・蠍・弓・摩羯(巨魚)・瓶・魚・羊・牛・男女・蟹。
二十八宿とは、新月と満月となり、満月が再び新月にもどるまでの月の運行を、二十八に区分したもので、東、西、南、北に各七ある。
(本文は真言陀羅尼 坂内龍雄著 平河出版社 第二章 消災咒 24~28頁より)

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