紫微斗数

十二天

仏 教 の 護 法 善 神

十二天は、仏教世界を守護する十二の尊格を集めたものである。東西南北に東北、東南、西南、西北を加えた八方位をそれぞれ守護する八方天と、上下、そして天空の太陽と月を加えて十二天となる。

東方    帝釈天(インドラ)
インドラは、仏教の阿含経典の中にも「サッカ」として登場し、阿修羅たちとの戦いや問答の様子が語られ、サンスクリット語による大乗仏教の経典ではシャクラと呼ばれて、仏陀の修行を見守る役目を与えられている。

東南天   火天(アグニ)
密教の曼荼羅においては、火天はその強力な力で煩悩を焼き尽くす存在とされ、胎蔵界曼荼羅に描かれるアグニは、長い髪と髭をたくわえた裸の仙人として描かれ、青い羊に乗っている。

南天   焔摩(閻魔)天(ヤマ)
焔摩天である「ヤマ」は「閻魔大王」として知られる。死者の生前の善徳・悪徳を裁く、地獄の支配者、使者との審判者として君臨している。左手に人頭幢をもつ。右手は肩のあたりまで持ち上げられて水牛に乗り、緑の皮膚に深紅色の衣をまとっている。

西南天   羅刹天(ラークシャサ)
羅刹は仏教でも悪鬼の類として扱われるころが多いが、結局は仏教の教えに従い、仏法の守護者の一角を占めるようになる。

西方   水天(ヴァルナ)
水天はインド神話における水、或いは海の神ヴァルナである。水を司ることから、龍あるいは蛇の一族であるナーガと結び付けられ「龍王」と呼ばれることもある。左手に索(投げ縄)、右手に剣を持ち、亀などの水生動物に乗る姿が多く描かれている。

西北方   風天(ヴァーユ)
曼荼羅世界の風天は、風が空を自在に横切っていくように、すべての人々を、自在に悟り導くという働きをもっており、人々に対しては、敵を追い払い、名声・子孫・家畜・財富を与えるのである。

北方   多聞天(ヴァイシュラーヴァナ、クべーラ)
仏教においてはヒンドゥー教以来の北方を守護する八方天の一人であると同時に、須弥山を守る四天王の一人として、また日本では七福神に加えられ、広く信仰され続けている。

東北方   伊舎那天(イシャナ)
伊舎那天は、青い肌をもち、三つの目をぎらつかせ、牙を剥き出した忿怒の表情をしており、右手に三鈷戟を、左手には血の滴る髑髏の杯を掲げて立っている。

上方   梵天(ブラフマー)
宇宙の原理、或いは真理そのものをあらわす尊格である。須弥山世界では、梵天の世界は色界に置かれている。ということは梵天の世界に生まれた者は、すでに苦に満ちた転生を繰り返すことがない境地に達しているのである。他の神々とくらべて一段高い地位をあたえられている。

下方   地天(プリティヴィー)
無色天に位置して、「大地」「広大な世界」という意味である。別名、堅牢地神。触地印という印相は、右手を地と接触させることによって地の神と交感する印で、大地に対する祟拝をあらわしている。仏陀はこの印によって自分が煩悩を滅しきったことを大地に宣言したという。

日天(スーリャ、アーディティヤ)
日天は文字通り、太陽神である。「煩悩」の闇を照らし、大日如来の徳を輝かせるというのが密教における日天の役割である。

月天(チャンドラ)
月の神である。須弥山世界の中では、太陽と月が須弥山中腹の高さの四洲の上空で須弥山を中心にした円軌道を周回している。どちらも「天宮」と呼ばれる乗り物に収まって移動しているのだが、太陽はその「天宮」の下部が火珠の輪となっており、月は「天宮」の下部が水珠の輪になっている。つまり太陽は光とともに熱を与え、月は火とともに冷気を与えるのだ。
胎蔵界曼荼羅では、月天は鷲のひく車に乗り、青蓮華をもっている。青蓮華は文殊菩薩の象徴で、月の澄んだ光が智慧をあらわし、またその光は苦悩を慰め、静かな悟りの心を開く働きがあるとされている。

*参考文献*
句義入梵文真言鈔   中山書房仏書林
密教曼荼羅  如来・菩薩・明王・天   新紀元社
密教の本  驚くべき秘儀・修法の世界   学研

十二天ーWikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E4%BA%8C%E5%A4%A9


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