紫微斗数

弁才天修儀②仏説最勝護国宇賀耶頓得如意宝珠王陀羅尼

弁才天の姿には、腕の数が八臂・六臂・二臂像などがあって、それぞれの手には各種の持物があります。八臂像は『金光明経最勝王経』というお経に、各々弓・箭・刀・斧・長杵・鉄輪・羂索などの武器を持つことが説かれていますので、武神としての性格も有していることがわかります。日本では、奈良時代から弁才天に対する信仰が盛んになりはじめます。
二臂像は、『大日経』などの密教経典に妙音天として説かれ、その姿は胎蔵界曼荼羅中に描かれる琵琶を弾く姿の像が代表となります。これはインドにおいて音楽や弁舌、学問の神として信仰されたことによるとされます。
鎌倉時代以降になると、八臂の弁才天が宇賀神と習合し、福徳を授ける神として、その信仰が広がりました。鎌倉時代後期に成立した『渓嵐拾葉集(けいらんしゅうようしゅう)』という書物の中に「辯財天法秘決」というものがあって、そこには、弁才天には妙音弁と宇賀弁財との両尊があると記しています。妙音弁才天は智恵を主とし、宇賀弁財天は福徳を主をつかさどり、その姿は白蛇を体として頂上に老翁の形があると記しています。
また、宇賀弁財天には、十五(十六)童子が描かれたり配されたりしている場合があります。日本の国でつくられた偽経、『最勝護国宇賀耶頓得如意宝珠陀羅尼経』などに、十五童子は弁才天の手足となって働く役目があることが説かれるようになって、盛んに取り入れられるようになりました。
宇賀弁財天の像容は、『金光明経最勝王経』に説く八臂像を基本として、稲荷神の象徴的な持ち物である鍵と宝珠に替えるなどの変化をつけ、頭頂には、頭部が老人で蛇身の宇賀神を載せて財福神としていることが特徴といえます。十五童子は鍵、稲、蚕などの持ち物をもって配置されます。



*参考文献*
句義入梵文真言鈔   中山書房仏書林

*参考サイト*
高野山七弁天 七弁才天の本尊 高野山霊宝館
「弁才天五部経」というお経の全文が載っている資料を探している ...
「仏説最勝護国宇賀耶得如意宝珠陀羅尼経」という経文の載って ...
[PDF]山本ひろ子 『異ネ申 ・ 中世日本の秘教的世界』

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