紫微斗数

文殊八字大威徳心真言

「八字文殊」という名称はその真言「オン・アクビラウンキャシャラク(om.ah.vi.ra.hum.kha.ca.rah)」が梵字では8字で作られている事に依ります。此の八字真言の本説は菩提流志訳『文殊法宝蔵経』に説く「大威徳陀羅尼」であり、その陀羅尼の肝要部である末尾の8字を独立させたのが今の真言です。又この八字呪の威力を信仰する人達によって真言が尊格にまで高められて八字文殊菩薩と成り、それを本尊とする修法次第も整備されました。それが『八字文殊軌』と通称される後唐期の菩提仙訳『大聖妙吉祥菩薩秘密八字陀羅尼修行曼荼羅次第儀軌法』であり、八字文殊法の主要部分は此の儀軌の所説に基づいて作られています(「妙吉祥」は梵語:文殊師利manjusriの漢訳語です)。
『文殊法宝蔵経』、『八字文殊軌』は共に所謂(いわゆる)雑密経典であり、様々の呪法とその効験が記されています。効験の種類は自身や親族、村落等の息災安穏、或いは長命・富貴等から、戦場での無事、敵軍退散等に至るまで、要するに人が切に願望する事は何でも取り上げられていますが、『八字文殊軌』には「好夢」(除滅悪夢)の事が二箇所に記されていて当時の人々が夢と現実との因果関係を真剣に考えていた事を示しています。
(本文は真言情報ボックス第 2集 より)

 


*参考文献*
大蔵経 第20冊 密教部三 No.1184  784~820頁

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